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【連載】「こんなICを作りたい」を具体化します<其の2>

設計営業の山内です。
本記事はICができるまでの第2回目になります。

第1回目に紹介した
1)概算見積を行う
2)実現性検討を行う
3)開発仕様を決める
については、以下の記事を参照ください。

前回ご紹介した開発(設計)目標仕様書は、お客様のIC化したい目的に則したご依頼を具現化して、機能や動作仕様及び電気的特性仕様に見える化します。更に、全体システムを提示して頂きますと、ICに取り込んだ方が好ましい外付け素子やICが不得意とする素子などのご提案ができ、全体最適化に向けたIC開発が期待できます。

4)回路設計及び回路シミュレーション

開発目標仕様書を基に回路設計を行います。ICで実現したい内容をブロック図で表しトップダウンイメージで設計を行います。アナログとディジタル混載では機能レベルの確認を行うことがあります。開発目標仕様書に向けた設計を行いますが、シミュレーション確認により際どく、全体に対する影響が少ないと考えられる場合には、勇気をもってお客様へ開発目標仕様の変更のご提案をすることもあります。特に、IC開発に入る前に、実現性検討で、回路構成検討後の面積や消費電流及び特性といった項目等を考慮してご提案します。各ブロック検証、機能検証が完了して当初設定した検証項目と設計途中に生じた検証項目の全てを確認して次工程に行きます。

5)レイアウト設計指示書作成とレイアウト設計

最初に行うのは、信号の流れや各ブロック及び端子位置の設定です。平行して、各種電源とGND配線レイアウトをイメージします。回路設計者の信号の流れや雑音に対してのイメージをレイアウト設計者が具現化します。レイアウト設計を行う上で共通な指示書をベースに、ファンダリ固有や製品固有の指示書を準備してレイアウト設計がスタートします。

6)レイアウト検証とテープアウト(T/O)

検証の基本は、LVSとDRCです。配線インピーダンスを抽出して主に電源配線とGND配線に考慮します。他にも細かな検証があるのですが、企業固有のノウハウが凝縮されているのでこのくらいです。ごめんなさい。
テープアウトは、レイアウト情報を取り込んだ回路検証とレイアウト設計完了後に、弊社デザインレビュー及びお客様への結果報告を行い合格後に行います。

次回

次回以降は、
7)シリコンファンダリへの製造依頼
8)組立
9)IC特性評価
10)エンジニアサンプルのご提示
11)フィードバック
についてご紹介します。